亡くなった人を葬る方法として、日本では火葬が一般的です。
しかし、世界では「獣葬」という方法もあります。
この記事では、獣葬の概要、日本における獣葬について解説します。
興味のある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
獣葬とは?
獣葬とは、遺体を自然に帰す風葬の一種です。
主にアフリカで行われる葬り方であり、サバンナの真ん中に故人を置いて自然に還す葬送儀式です。
もちろん、サバンナなので野生動物に遺体が食されることになります。
代表的な獣葬の方法については以下で解説します。
マサイ族の伝統的な埋葬方法
獣葬は、マサイ族の伝統的な埋葬方法です。
先述した通り、サバンナの真ん中に故人や死に近づいた人をそっと安置し、自然に捧げます。
野生動物に食べてもらうわけですが、食べ残されるのは不吉だと考えられています。
そのため、最後まで食べてもらえるように、故人の家族はわざと遺体を血にまみれさせるなどの工夫をするそうです。
獣葬が行われてきた理由
獣葬を行う地域の多くで、「死した際は自然にエネルギーを還すのが良し」とされていることが挙げられます。
人間は、人間以外の動物や植物を食べて生きています。
同じように、人間が死ぬときは野生動物に食べてもらうのが道義ということなのです。
また、火葬などはエネルギーを消費するため、地球にとって良くないと考えられていることも理由のひとつですね。
獣葬は日本でも行われていた?
獣葬とは異なりますが、実は似たようなことが日本でも行われていました。
ここでは、日本における風葬について解説します。
中世の日本の風葬
風葬は日本の歴史の中で一時期、広く行われていました。
特に、平安時代の京都では、遺体を野に晒して自然に還す方法で葬っていたようです。
「野」のつく地名の多くは、風葬が広く行われていた地域だとする説もあります。
京都の三大風葬地「鳥辺野・化野・蓮台野」
京都には「鳥辺野」「化野」「蓮台野」という三大風葬地が存在します。
中でも鳥辺野では、貴族など身分の高い人の風葬が行われていたようです。
風葬だけではなく、遺体を鳥に食べてもらう鳥葬も同時に行われていたと考えられています。
奄美・沖縄の風葬地「久高島・久米島」
現代人としては驚くべきことかもしれませんが、奄美や沖縄では1970年代まで風葬が行われていました。
厳密に言うと風葬とは少し異なるのですが、遺体が白骨化するまで野ざらしにし、その後骨を取り出して洗い、埋葬するという手順で葬送していたのです。
これらの風葬は、主に「久高島」や「久米島」で行われていました。
獣葬は日本でもできる?
結論から言うと、日本で獣葬はできません。
日本において認められているのは火葬と土葬のみのため、他の方法での埋葬は法律違反になることがほとんどです。
もし日本で獣葬を行おうとすると、罪に問われる可能性があるためやってはいけません。