みなさんは、どんな場所にも行けると思っていませんか?
実は地球上には、まだまだ前人未踏の場所がたくさん残されているのです。
こんなにあるのかと、目からウロコが落ちるかもしれませんよ。
人類未踏の地|未踏峰
いまだに人類が登頂できていない山は、多く存在します。
ということで、まずは人類未踏の地・未踏峰編を紹介します。
ガンカー・プンスム
ガンカー・プンスムとは、ブータンにある山の名称。
標高7570メートルのガンカー・プンスムは、ブータン人にとっての「聖域」だといいます。
これまで4回のアタックが試みられましたが、いずれも失敗に終わりました。
現在、6000メートルを超える山の登山は、宗教上の問題で禁止となっています。
ガンカー・プンスムに関しても、2003年に永久登頂禁止が宣言されています。
ムチュ・チッシュ
ムチュ・チッシュとは、カラコルム山脈にある標高7452メートルの山のこと。
カラコルム山脈は、パキスタン・中国・インドの国境にまたがっています。
非常に高く険しい山として知られており、これまでスペインやイギリスの登山隊がアタックしたのですが、登頂できませんでした。
カルジャンI峰
カルジャンI峰は、ヒマラヤ山脈にあるカルジャン山の最高峰で、標高は7221メートル。
1986年に日本の登山隊が登頂に成功したといわれていましたが、今ではカルジャンⅡ峰のほうだったという見方が大勢を占めているようです。
カルジャンI峰のアタックが難しいのは、猫の目のように変わる天候と雪崩が起きやすい環境が理由だそうです。
人類未踏の地|島
これだけ文明が進んでも、人類未踏の地はまだまだあります。
ここからは、人類未踏の地・島編を紹介しましょう。
北センチネル島
北センチネル島は、インド領に属する島で、アンダマン海にあります。
実はこの島、人が住んでいるため、人類がたどり着けない土地というわけではありません。
ではなぜ人類未踏の地と呼ばれるのかといえば、島に住んでいるセンチネル族以外は「絶対に近づくことができない」から。
センチネル族は、外部の人間を信用しておらず、島に近づく者を敵と見なします。
実際に、漁師や宣教師が殺害されたという過去もあるのだそう。
センチネル族との信頼関係を構築できない限り、彼ら以外の人類がこの島の土を踏むことは難しいでしょう。
スルツェイ島
スルツェイ島は、アイスランドにある火山島です。
この島が人類未踏なのは、世界自然遺産に登録されているから。
誕生してからずいぶん経つと思われがちですが、実は1963年から4年も噴火が続いたことによって生まれた「比較的新しい島」なのです。
ではなぜ世界自然遺産なのかというと、人間が干渉しない状態を作ることで、島でどのような生態系ができるのかを観察するためなのだとか。
知らないうちに、見たこともない生物が誕生している可能性もあるかもしれませんね。
人類未踏の地|その他
実は山や島の他にも、人類がたどり着けない場所があります。
というわけで最後は、山や島以外の人類未踏の地を紹介していきます。
海底のほぼ大半
宇宙に飛び出した人類ですが、海底の約80パーセントが未踏の地だというのですから驚きですよね。
特に深海はものすごい水圧がかかるため、それに耐えうる乗り物を開発するのが難しいのだそう。
50年以上前までは、深海に生物はいないというのが定説でしたが、今では水圧に耐えられる生物がいることもわかっています。
ナミブ砂漠
アフリカのナミビアにあるナミブ砂漠は、地球上で一番古い砂漠だそうです。
その内部には、いまだ未踏の地があるといわれています。
あまりにも過酷な環境であるため、人がほぼ住めないとされるこの土地でも、チーターやヒョウ、ヒヒ、カバといった動物の生息が認められているのだとか。
野生動物のたくましさは、私たちが想像する以上なのかもしれませんね。
北パタゴニア
チリにある北パタゴニアの荒野は、温帯多雨林もあれば氷河もあるといった過酷な場所です。
もちろん国立公園に指定されている辺りは観光が盛んですが、そこから外れるとまだまだ人類未踏の地もあるのだそう。
いまだに人が訪れていない土地では、経験豊かなプロの探検家でさえ踏破が難しいといわれています。
グローバル化して世界中のどこにも行けると錯覚しがちですが、実はいまだに人類未踏の地も多く残されています。