13日の金曜日が縁起悪いのはなぜ?日本でも悪いのか・やってはいけないことを解説

13日の金曜日 縁起悪い なぜ

みなさんは、13日の金曜日が縁起の良くない日といわれているのをご存じでしょうか?

とくに、ヨーロッパでは不吉な日とされ666のように13は忌み数といわれています

では、なぜこのような迷信が広まったのでしょう。

今回は、13日の金曜日について見ていくとともに、題材にした作品などについても解説します。

13日の金曜日が縁起悪いのはなぜ?6つの理由を紹介

まずは、13日の金曜日が不吉だといわれる理由について見ていきましょう。

ユダが席についたのが13番目だったから

まずは、キリストを裏切ったユダが13番目に席についたからだといわれています

レオナルド・ダ・ヴィンチの作品のひとつ『最後の晩餐』では、キリストを含めた13人が食事中です。

その中でユダは、左から5番目の手に袋のようなものを持っている人物。

こちらから見て左に頭を傾けているヨハネと、ヨハネの肩に手を置いているペテロの手前がユダです。

彼が最後、つまり13番目に座ったことが、西洋では不吉な数字とされています。

祝宴に来た「13」番目のロキ神が他の神を殺したから

万人に愛されるほどの美貌を持った光の神「バルドル」は、ある日自身の死を予告する夢を見ました。

それを聞いたバルドルの母「フリッグ」は、あらゆるものに対して、バルドルに危害を加えないという契約を結ばせます。

そして、12人の神々はバルドルが傷つけられなくなったことを祝して宴を催していました

しかし、そこへ招待されていないロキがやってきます。

ロキは、盲目であるバルドルの弟ヘズをそそのかし、ヤドリギを投げさせたのです。

そして、矢となったヤドリギでバルドルは死んでしまいました。

本来、何にも傷つけられないバルドルですが、非力だと思われていたヤドリギの新芽だけは契約を結んでいなかったのです。

それを知っていたロキは神を殺し、やがて13は忌み数といわれるようになりました。

フィリップ4世がテンプル騎士団を「13」日に逮捕したから

新約聖書や北欧神話だけでなく、中世ヨーロッパでの出来事にも13は関連しています。

そのひとつが、テンプル騎士団の逮捕です。

テンプル騎士団とは、キリスト教巡礼者の保護やエルサレムの防衛などを目的とする修道会のこと。

財政難に苦しむフランスの中では、比較的裕福だったといわれています。

そこに目を付けたのが、当時の王フィリップ4世です。

まとまった資金を手に入れるため、1307年10月13日、突然騎士団員を一斉に逮捕。

不当な罪状を突き付けたうえ拷問するなどして活動禁止に追いやりました

騎士団員が、異端者として刑を受けたことから、13日は不吉な日とされたのです。

キリストが磔にされたのが「金曜日」だから

キリストが磔にされたのが金曜日だったことも、縁起が良くないといわれる理由です。

ユダが13番目に席についた翌日に処刑されたのは、偶然ではなかったのかもしれませんね。

また、先ほど記載したテンプル騎士団が逮捕されたのも、1307年10月13日金曜日でした。

このように、忌むべき出来事が起こった日が13日あるいは金曜日だったことが迷信の元なのでしょう

アダム達が禁断の果実を食べたのが「金曜日」だから

一説によると、アダムとイヴが禁断の果実を食べたのも金曜日だといわれています。

旧約聖書における禁断の果実とは、食べると善悪の知識を得られる実のこと。

しかし、エデンの園では唯一、この果実を食べることを禁止しています。

なぜなら、食べると必ず死に至るからです。

ですが、アダムとイヴは禁断の果実を食べてエデンの園を追放されてしまいました

カインが弟のアベルを殺したのが「金曜日」だから

アダムとイヴの息子、カインとアベル兄弟も金曜日と関連があります。

それは、カインが弟のアベルを殺したのが13日の金曜日だからです。

エデンの園を追放された後に生まれたカインは農耕を、アベルは羊の世話を担当していました。

ある日、2人は唯一神であるヤハウェに、各々の供物を捧げます。

カインは農作物を、アベルは羊の子を。

しかし、ヤハウェは農作物には興味を示さず、アベルの供物にばかり目をやります。

これに怒ったカインは、なんとアベルを殺害

数ある神話においても人類最初の殺人といわれています

13の金曜日は日本でも縁起悪い?

もともと西洋の迷信である13日の金曜日は、現在日本にも広まっています。

実際、友引や仏滅など、縁起の良し悪しに関連する文化がありますよね。

そのため、忌み数として通じるものがあるのかもしれません。

しかし、13という数字は、十三仏や清和天皇にあやかった十三まいりなど日本ではむしろ吉数といわれています

縁起が悪い13日の金曜日にやってはいけないことは?

信じるか信じないかは人それぞれですが、13日の金曜日にやってはいけないといわれていることがあります。

1つのテーブルに13人で座る

食事や会議など、1つのテーブルを囲むときに13人で座るのは避けてください。

理由は、キリスト処刑前日の『最後の晩餐』で描かれているからです。

とくに、西洋では不吉なため人数を変えるかあるいは別日に集まったほうがいいかもしれません

結婚式を行う

キリスト教の観点から、13日の金曜日は結婚式に不向きといわれています。

とくに、結婚は人生の大きな節目いわばスタート地点です。

そのため、もし気になるようであれば、避けたほうがベターでしょう。

ただ、迷信を気にしない人もいるため、当人達でしっかり相談してください。

6月や仏滅に結婚をおすすめしないのと同じようなことですが、当人達が気にしないのなら挙式してもOKです。

重要な契約や取引を行う

重要な契約や取引を行う際も、13日の金曜日は避けたほうがいいでしょう。

海外の迷信とはいえ、少なくとも信じている日本人もいます。

実際、契約が破綻したり悪い結果を招いたりとネガティブな出来事が起こると信じられてきました。

そのため、このような機会がある場合は、できれば別日に行ってください。

旅行に行く

13日の金曜日に旅行に行くのは避けたほうがいいかもしれません。

とくに、少しでも不安を覚える人は延期するか予定を早めるなどスケジュールを見直しましょう

予期せぬトラブルや事故に巻き込まれる可能性がないとはいえないため、気になる人は避けるのが吉です。

13日の金曜日以外で縁起が悪いとされる日はある?

日本を含め、世界には13日の金曜日以外にも不吉とされる日があります。

たとえば、以下のようにです。

  • イタリア:17日
  • スペイン:13日・火曜日
  • 日本:仏滅・赤口(しゃっこう)の日

イタリアで17が忌み数なのは、墓石に刻まれる「VIXI (私は亡くなっている)」という単語が、XVII(17)を連想させるからです。

スペインで火曜日が縁起の悪い日といわれるのは、戦いの神マルテ (Marte)が、火曜日 (martes)に似ているから。

13は、やはり『最後の晩餐』やバベルの塔の破壊など、逸話にまつわる数字のためです。

また、日本では仏滅や赤口が該当します。

仏滅は、悪縁を切ったり、仏事をしたりするには最適な日ですが、お祝い事にはNGな日。

赤口は、正午だけ吉で、それ以外の時間は大凶という六曜の中で最も怖い日です。

現代では、お日柄を気にしない人も増えましたが、ぜひ知っておいてください。

「13日の金曜日」を題材にした作品

13日の金曜日と聞くとドキッとする人もいるかもしれませんが、実は題材にした作品がいくつかあります。

映画「13日の金曜日」シリーズ

映画『13日の金曜日』は、1980年の1作目を発端とするシリーズのことです。

ショーン・S・カニンガムが監督を務め『エルム街の悪夢』や『ハロウィン』などとともに、80年代のスラッシャーホラーの火付け役となりました。

物語は、1958年6月13日金曜日に、クリスタル湖キャンプ場で惨殺事件が起きるところから始まります。

年月を経て、呪われたキャンプ場を復活させようと集まった若者に、ホッケーマスクの殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズが襲い掛かるというものです。

現在までに何作品も製作されており、クロスオーバー作品もあります。

漫画「ゴルゴ13」

実は、さいとう・たかをの漫画『ゴルゴ13』も、13日の金曜日に関連した作品です。

タイトルの『ゴルゴ13』は、ゴルゴタの丘でキリストを処刑した13番目の男が基になっているといわれています。

ゴルゴタの丘とは、エルサレムにある丘のことで、キリストが磔にされた場所です。

13番目とは、12人いるキリストの使徒のひとりユダのこと。

最後に座った裏切り者の数字が由来だといわれています。

小説「13日の金曜日」

アメリカの実業家トーマス・ウィリアム・ローソンは『13日の金曜日』という小説を執筆しています。

内容は、金融ブローカーが13日の金曜日を口実にウォール街を陥れるというものです。

また、彼の名を冠したスクーナー(帆船の一種)が沈没した日が、13日の金曜日だったという話もあります。

迷信深いトーマスと、何かと縁がある日だったのかもしれませんね。

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